よくテレビドラマなどで頭にタオルを乗せて温泉に入っているおじさんの映像を見ますが、あなたは温泉でタオルを頭に乗せますか?それとも、乗せませんか?
実は、タオルを頭に乗せるにはちゃんとした理由があるのです。
結論から言うと、温泉入浴中はタオルを頭に乗せた方が健康に良いです。
これには、血液の温度と脳の関係があります。
たとえば、41度の温泉に10〜15分入ると、人間の体内では通常37度前後の血液が38度近くまで上昇します。
血液の温度が上昇すると、全身の血液の循環が活発になり、疲労回復など様々な健康効果がもたらされるのです。
しかし、脳は別の解釈をします。
脳は血液の温度がわずか1度上昇しただけでも、神経などの働きに支障が発生します。
たとえば、意識がもうろうとする「のぼせ」の状態に陥ってしまったり。
この時、頭に濡れタオルをのせると、タオルの水分の気化熱で頭部が冷却され、脳の温度上昇を抑え、「のぼせ」を防止してくれるのです。
温泉に入る時は、首から上はできる限り冷やしておいた方がいいということを頭に入れておきましょう。
温泉に浸かりながら顔を洗うことも、頭部を冷やすので、のぼせ防止に効果的です。
タオルで頭部を冷やすというと、冷たい水でタオルを濡らすというイメージをもたれるかもしれませんが、お湯で濡らせばOKです。
というのも、冷たいタオルを頭にのせると、急激な温度変化に身体がびっくりしてしまい血圧が上がる場合があるからです。
普通のお湯でも気化熱で十分に頭は冷えるので、お湯で濡らしたタオルで効果は十分にあります。